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研究内容

1. 植物の光環境応答

植物は太陽から地球上に降り注ぐ光を、光合成のエネルギーとして、または成長調節に必要な情報として利用しています。発芽、光屈性、葉緑体運動、花成誘導など、光が情報となって引き起こされる生理現象は、古くから調べられており、すでに記述し尽くされたと言っても過言ではありません。光を情報として捉える光受容体はほぼ出そろい、個々の生理現象と光受容体の対応関係が明らかになっています。フォトトロピンと光受容体様タンパク質LLP の分子・生理機能を中心に、植物の光応答の分子機構を詳細に明らかにすることを目指して研究しています。

・フォトトロピンの機能解析

・LOV/LOVタンパク質(LLP)の機能解析

・葉緑体光定位運動の解析

2. 植物のcAMPシグナル伝達系

細胞は環境刺激や他の細胞から送られた信号を受け、特定のシグナル分子を利用して細胞内にこれらを伝えます。サイクリックAMP(cAMP)は、多くの生物分類群で主要なシグナル分子であることが示されており、その重要性から植物(特に被子植物)において長く研究されてきました。しかし、cAMPやcAMP合成酵素の存在がはっきりせず、cAMPシグナル系の生理機能が未解明な生物分類群です。最近、私たちは、基部植物(被子植物の進化の基部という意味で、ここでは、コケ植物、シダ植物、裸子植物、車軸藻類植物を含む)からこれらの植物で保存された新奇なcAMP合成酵素(CAPE; COMBINED AC with PDE)を発見しました。おもしろいことに、この酵素は、精子を有性生殖に用いる植物で保存されていました。植物のcAMPシグナル伝達系の生理機能と分子機構を解析しています。

・基部植物アデニル酸シクラーゼCAPEの機能解析

・アデニル酸シクラーゼ遺伝子変異株による植物cAMPシグナル系の解析

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